携帯電話

トンネル 上級

携帯電話が鳴った。

彼女と以前お揃いで買ったこの携帯電話。

真夜中の1時。

震える声で彼女はこう言った。

「あなた1人で○○トンネルに来て」

そのトンネルは現在封鎖されていて
誰も近づく事のないトンネルだ。

不思議に思いながらも僕は車を走らせた。

1時間程で僕はそのトンネルの前に車を停めた。

車を降りて彼女の名前を叫んだ。

すると暗いトンネルの中から
彼女が僕を呼ぶ声が聞こえた。

トンネルの中は真っ暗だが、
恐る恐る僕はトンネルの中へと入った。

僕は携帯を取りだし
電波が入っているのを確認して
彼女に電話をかけた。

ーお客様がおかけになった電話は電波の届かない場所におられるか電源が入っていない為かかりませんー

ーお客様がおかけになった電話は電波の届かない場所におられるか電源が入っていない為かかりませんー

お客様がおかけになった電話は電波の届かない場所におられるか電源が入っていない為かかりません

彼女の声が聞こえた。

僕は悔やんだ。一度限りの過ちを。










意味がわかると怖い話
「携帯電話」
の解説・考察

imi
imi

おー…この話は秀逸ですね。これぞ意味がわかると怖い話の真骨頂という気がします。
私はこういう話は大好きです。上級入り決定です。
それでは解説です。

まずは結論から

語り手は彼女に殺された。


語り手は真夜中の1時に彼女に呼び出され、トンネルの中に向かうが、
そのとき、電波を確認して電話を掛けています。
そのことからこのトンネル内は電波が入っていることがわかり、
「お客様がおかけになった電話は電波の届かない場所におられるか電源が入っていない為かかりません」
となるはずがないのです。ということは彼女が意図的に電源を切っているということになります。(さらにお揃いで購入した携帯電話なので機能的にも同一であると考えられます)

語り手は携帯電話を使用していたため、スクリーンが光利、用意の居場所が分かったでしょう。対して彼女の方は携帯電話の電源を切っているため、光らず、音もならず、語り手からはどこに彼女がいるかわからない…

三度目の
「お客様がおかけになった電話は電波の届かない場所におられるか電源が入っていない為かかりません」が彼女の声であることから、この声は電話から聞こえた声ではなく、語り手の耳元で囁かれた声なのでしょう。
おそらくその声を最後に語り手は殺されてしまった。

最後に「一度限りの過ち」と後悔していることから、語り手の浮気がバレてしまったのかもしれませんね。
もしかしたら流石に殺されるということはなかったとしても、深夜のトンネルに呼び出されて、耳元で囁かれるだけでも充分に怖い話ですよね。苦笑。

上級難問
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「携帯電話」の解説・感想

  1. これこわいわ

  2. こっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっわ

  3. 私は絶対にこんな体験はしません、何故なら私には、恋人はできないからです。(顔の問題のせい)

    • それはいっていいのか?

  4. うっ怖い