死の予告電話

会社で噂になっている
『死の予告電話』

何でも死神と名乗るヤツから三回電話が掛かってきたら
その携帯電話の持ち主は死んでしまうらしい

バカバカしい……

当時の俺はそう思っていた

しかし二年前に
俺の携帯電話に死神と名乗るヤツから
電話が掛かってきた……

そいつから発せられたのは一言だけだった………

『あと………二回』

しかし最初の着信から二年が経ったが
俺の携帯はあの日以来沈黙を保っている

これまで『死の予告電話』の影響か……

体調を崩し死にかけた経験もあったが
今はこの通りピンピンしている

ったく
『死の予告電話』
ガセネタじゃねぇーか

男の横で携帯電話は
依然として黙り込むばかりであった。

「死の予告電話」の解説・感想