都市伝説みたいなものだが・・
ある日特定の人物の部屋におさげの少女の人形がやってきて
「誰かを殺してあげる」
というそうだ・・。
それが私の部屋に来たときには
正直驚くというよりも何かの救いかもと思った。
私をいじめる同年代の子がいる、
ところがこの子は容姿で皆に優しくされる。
兄もこの子に優しい・・・・兄妹の絆なんて無い。
救いは無い。
「私を殺して欲しい・・・。」
私は泣いて懇願したが・・・
「自殺は出来ないよ」
そんな・・・私は人形の前で自分の喉を掻き切った・・・。
目が覚めるとベッドの上だった。
兄が泣いている。
かろうじて助かったそうだ、
後数ミリでカッターが頚動脈に達していたら・・・。
「人形は?」
「そんなもの無かったぜ」
夢だったんだろうか?
伝説には続きがあって誰かが望まない限り人形は消えないはずなのだが。
退院後初めて知った。
私をいじめていたあの子が誰かに殺されたことを。
そしてあの子に優しかった人々が次々と殺されていることを・・・。
でも兄は今も私の面倒を見ているのに・・・。誰が・・・。