大学の頃、
部活の合宿である先輩の提案で
肝試しをする事になった。内容はシンプルで、
普段練習で使用している学校の武道館にあるトイレで
用を足してくるというもの。その武道館がまた古く、
トイレも壁に側溝が付いただけのタイプだ。明かりも裸電球一個と薄気味悪い。
最初に俺達下級生が一人づつ。
俺はトイレ付近まで行ったが気味が悪いので、
その辺の草むらで用を足して戻った。後から聞くと他の連中も同じ様にしていたらしい。
最後に言い出しっぺの先輩が行き
肝試しはお開きとなった。それから誰もそのトイレを使用しなくなった。
元々強烈な臭いを放っていたこともあるが、
しばらくすると壁に気味の悪いシミが出てくると同時に、
えもいわれぬ不快な臭いを放つようになったからだ。それから数年経って武道館が改修の為
取り壊される事になり、
世話になった武道館の最後を見納めようと仲間達と訪れた。そこでかつて先輩だったのと再会し、
あの肝試しで何があったのかを悟った。