母は可哀想な人だった
老舗の和菓子店に嫁がされたが女の子しか生まれず肩身の狭い思いをした上に、祖母は勝手に父と関係を持った女性を家に上げその子が男の子だとわかると離婚を強制して母と私と妹を追い出した。
十年後、跡取りだった子供がダンプに轢かれ死んだ。
子供の母親は半狂乱で一時和菓子屋は店を休まざるおえなくなった。
ようやく和菓子屋が営業を再開したとき一人の高校生ぐらいの子が来て和菓子を一口食べた途端吐き出して苦しみだした・・・。
その事件が元で和菓子屋は閉店に追い込まれた。
その後、元父だった男と元祖母だったババァが頼ってきたが母には合わせず私と妹は二人に人気の無いところで土下座をさせると徹底的に踏みつけたり殴りつけた。
ヨロヨロしながら帰る二人を見て私たちは大笑いしていた。
翌日二人が自殺した。
数日後、私と妹は友人のお見舞いに行った。
「御免ね、あんな事させて」
「大丈夫よ手当てが早かったしあれぐらいで済んだから」
「あなたには感謝してもし足りません」
「気にしないで、私があなたたちと同じ立場だったから・・・。」
『本当にありがとう!』