テガミ

ボクはクラスの中でも地味な方で、女のトモダチなんて全くと言っていいほどいない。

そんなボクの下駄箱に、一枚のテガミが入っていた。

「一目見てスキになりました。タイプだなぁと思って。ヒトメボレってやつですね」

肝心な差出人のナマエが入っていなかった。

でもボクは嬉しかった。

こんなボクのことをスキになってくれるヒトもいるのだと。

次の日、またテガミが入っていた。

「一度フタリで会いませんか?タダ会いたいだけなのです。ヒトリでは生きていけません」

ボクは会いたかった。

でもドコに行けばイイのかわからなかった。

また次の日、下駄箱にテガミが入っていた。

「一丁目のカフェで。タイム:夕方6時ヒトリで来てくれたら嬉しいです」

ボクは部活が終わると、急いで一丁目のカフェに向かった。

イミもワカラズニ。

「テガミ」の解説・感想