最高の物

ひろみが徹さんを裏切ったのはその日のうちに知った・・・・・。

私は徹さんが好きだった

でも徹さんがひろみの事を
本気で愛していたのを知っていたから諦めたのに・・・・・。

ひろみはリョウという金持ちの男を選び徹さんを捨てた。

徹さんは自殺した。

許せない!絶対に許さない!

数年後

「良く来てくれたわね!」

ひろみは私を見ると嬉しそうに話しかけてきた

これ見よがしな真珠のネックレスと
指にはめたダイヤの指輪さえも汚らしくみえる。

「久しぶりね、旦那さんとは」

「もう、子供が生まれて嬉しくて仕方が無いの!」

「そう・・・。」

「ようやく離乳食もね食べられるようになったのよ」

「赤ちゃん見せてもらえる?」

「もちろん!」

ひろみはベビーベッドに眠る赤ん坊を見せた。

「あ、忘れていたわ、これケーキなんだけど口に合うかしら?」

「嬉しい!待ってて、今お茶入れるから」

部屋を離れたひろみ、
赤ん坊が目を覚ました。

「こんにちは、いい子ね泣かないのね、
でも可愛げはないのね」

侮蔑を込めて赤子を見る。

「こんなお金持ちの家に生まれたんだから
最高の物をあげなくちゃねぇ」

私はハンドバックの中から小瓶を取り出すと
赤ん坊に食べさせた。


「まさかこんなことになるなんてねぇ」

「徹君の祟りじゃない?」

あの赤ん坊が死んだ

死因は「中毒死」

心で笑いが止まらない、
ひろみが泣き叫んでいる。

赤ちゃん貴方がいけないのよ

あの金持ち男とひろみの間に生まれるから。

「最高の物」の解説・感想