父親と喧嘩した俺は足速に階段を駆け上がった。
昔からいつもこんな調子で、正直両親とは仲が良いとは言い難い。
俺も奴等が嫌いだが恐らく奴等も俺が嫌いなんだろうな。
暫く顔を合わせない為に部屋に篭っていたが、そういえば風呂に入るのを忘れていた。
眠くなる前にさっさと済ませようと俺は階段を下りる。
「ぎゃッ!!」
最悪だ、俺は足を滑らせ階段から落ちた。
すると慌てて両親が部屋から出てくる。
そして俺の姿を見るなり先程まで苛立っていた親父は、
「…怪我はないか?もっとしっかり歩けよ」
と言って大きく息を吐いた。
なんだ、案外俺の事心配してくれるんだな。
てっきりもっと嫌われてるのかと思った。
母親なんてよっぽど慌てたのか、台所のふきんなんて持って飛び出して来てるし、父親も念入りに階段を見て、どうやらつまづくような凹凸がないか調べてくれているようだ。
俺はそんな両親に促され、少しだけ嬉しく思いながら一人先にその場を離れて風呂場へ向かった。
すると後ろから父親が思い出したように声をかける。
「風呂ではもっとちゃんとしろよ」
風呂ではもっとちゃんとしろよは、風呂ではちゃんと死ね(もしくは怪我する)よといっていたのかな、だとするとお母さんは血痕を拭き取るために台所のふきんを持ってきて、お父さんはなんでだめだったのか調べていたのか、、、、、、、、、、、、