マスターの我儘

バーテンダー 普通

俺が仕事帰りに通っているバーのマスターは酒も好きだが、

漫画好きでいつもカウンターで漫画の話をする。

ある日バーに寄って見ると休みの日でもないのに様子がおかしい。

「マスター!いないのーー?」

するとドアが少しだけ開いて

マスターがスマンというしぐさをするとこういった。

「いやーーー!悪い!、俺としたことが材料を切らしてさ、

それで我侭聞いてもらえるかね?」

「何?」

「ここに書いてある材料買ってきてくれないかな?」

「いいけど」

メモにはこう書かれていた

「ホワイト・ラム」「コアントロー」「ライムジュース」

俺はこのメモとマスターの様子から最近強盗がこの辺で荒稼ぎをしている、

という事件を思い出しすぐに警察に駆け込んだ。

事情を聞いた警察はすぐにバーに向かって行った。

「マスター、無事で居てくれよ、しかしほんとにあの人漫画が好きだね」

「マスターの我儘」の解説・感想