拾い食い

ガキの頃、田舎の実家で死にかけた話をする。
お盆で実家に帰っていた俺は、仏様に挨拶して居間に行こうとした。

すると俺は、仏間から居間に向かう廊下で、落ちてる物を見つけた。

まんじゅうだった。

仏様へのお供えの残りが、たまたま廊下で落ちたのだろう。

俺はまんじゅうが大好きで、誰も見ていないのを確認してからそれを拾って食った。

その後なんとなく気分が悪くなり、みるみるうちに体調が悪化した。

そして気づいたら、俺は病院のベッドの上で寝ていた。

横には、父と母が座っていた。

母は「変なもん拾うて食うからやで(笑)」なんて笑っていたが、

父は「マジで死んだかと思った。」って心配してた。

たった1回の拾い食いでここまで両親に迷惑をかけるとは。

その後、医者から何か心当たりは無いかと聞かれ、

拾い食いのことを正直に話した。

医者が言うには、

普通の食あたりでここまで体調が悪化するということは稀だそうだ。

どんだけ腐ったまんじゅうを食ったんだ、俺は。

拾い食いで死にかけることもあるから、マジでお勧めしない。

「拾い食い」の解説・感想