呪い話

今俺が通っている学校では呪い話が流行っていた。

例えば風呂で「だるまさんが転んだ」と心の中で言うと何かが起こるみたいなものだ。

今日は友達と二人で呪い話をして帰ることにした。

友達「なあ、この話知ってる?」

俺「えっ、知らない。どういう話?」

友達「………っていう話で、実はこの話を聞いたやつには何かが起こってその時に正しく対処しないと死んじゃうらしいぜ」

俺「ふざけんなよ。俺死んじゃうかもしんないだろ」

友達「大丈夫だって。俺はまだ何も起きてないし。正しい対処方法ってのも簡単で、何か起こった時にそれと反対のことをすればいいらしい」

俺「反対のことってどういう意味だよ」

「赤」

俺「っん?何?」

振り返るとちょうど信号で赤になっていた。

話に夢中で気付かなかったようだ。

俺「なんだよ、赤って信号のことかよ」

また友達の方に振り返ると友達が俺の後ろを指さして青ざめている。

とっさに振り返ると大きなトラックが目の前にあった。

俺「…そうか。青か」

「呪い話」の解説・感想