笑うライオン

とある人気のサーカス。

しかし人々を和ませたり喜ばせたり驚かせるのとは裏腹で

ここの団員の人間関係は複雑。

団長は奥さんがいるのだがサーカスの花形の女性と不倫関係・・・。

もちろん奥さんはそのことを知ってるが口にはしない。

花形女性の見世物はライオンとの絶妙なパフォーマンス。

なんとライオンの口の中に頭を入れる。

しかしライオンは彼女は絶対噛まない。

彼女はライオンの調教師でもあり

ライオンを飼いならすのはお手の物なのだ。

ある日のこと満員御礼で彼女はいつにもまして

ライオンとのパフォーマンスに力を入れていた。
そしてあのパフォーマンスが始まったのだが

なんとライオンがニヤッと笑って・・・。

あたりは大騒ぎになった。

ライオンが彼女の首を噛み千切ったのだ。

血だらけのおぞましく変わり果てた彼女を見て

団長も真っ青だが一人だけまったく顔色が変わらず

ケロッとしている人物がいた。

『タイミングが勝負だったけどまさかこんなにピッタリ合うなんて。

今が春でよかった・・・・・。』

「笑うライオン」の解説・感想