噂のトンネル

夜道を歩いていた3人の少女は、オバケが出ると噂のトンネルに差し掛かった。

その噂を知っていた彼女たちは、手を繋いで目を閉じて走り抜ける事にした。

そして3人の少女は、目をつぶりお互いに手を繋ぎあったことを確認すると、およそ30mはあるであろうそのトンネルを走り抜けた。

目を開けトンネルを抜けたことを確認すると、少女達は口を揃えてこう言ったのだ。

「ああ、真ん中にいて良かった」

『少女達は口を揃えてこう言ったのだ。
「ああ、真ん中にいて良かった」』
三人とも「真ん中にいた」と言っている。

ということは、
両端の少女の外側に
何者かがいて手を繋いでいた。

そもそも、
『目をつぶりお互いに手を繋ぎあったことを確認すると』
とあるので、
少女同士で手を繋げていない可能性もある。

三人とも何者かわからないものの手を…

でも、この何者かわからない者は
別に悪さをしているわけではない。

むしろ、トンネルを抜けるまで
きちんとリードしてくれている。

良い者達だったと言えるだろう。

手を繋いで目を閉じて走るとか
正直危険だと思うのだが、
それにも関わらず転ばずに出口まできたのはすごいことだと思う。

これもまた何者かのおかげ?

「噂のトンネル」の解説・感想